今回のコロナウィルス感染拡大で歯科治療中に発生する飛沫感染の危険性がマスコミに取り上げられました。
感染経路別予防策は「接触感染」「飛沫感染」「空気感染」に分類されます。飛沫感染は、感染患者さんのくしゃみ、咳、会話などで放出されたウィルスを含む飛沫が口腔粘膜や鼻粘膜に付着することにより感染します。空気感染はウィルスを含んだ飛沫が乾燥して微小な飛沫となり空気中に浮遊し、それを吸入することにより感染します。
コロナウィルスの感染経路は接触感染と飛沫感染が基本とされていますが、密閉された空間で長時間高濃度の汚染されたエアゾルに曝露した場合は感染リスクが高くなると考えられます。
当院ではこの度、感染予防対策のひとつとして「口腔外バキューム」という器械を導入しました。口腔内バキュームは従来の口の中に挿入して使用する口腔内バキュームに加えて口の外側に設置して飛沫を吸い取る装置です。
実験データによると口腔内バキューム単独に比べて口腔外バキュームを併用した方が40〜60%飛沫粒子の捕集率が高いということです。
実際に使用してみると思いのほか音が大きいのが気になりますが、患者の皆様にとっても我々クリニックスタッフにとってもウィルス感染から身を守るという点で大変有効な装置ですので今後は積極的に使用していく方針です。