予防の運用と実践セミナー受講報告

先日、常勤歯科衛生士3人と予防歯科に関するセミナーに参加しました。セミナーのタイトルは「受診率UP!予防の運用と実践セミナーベーシック」です。講師は私と同じ大和綾瀬歯科医師会会員の武内博朗先生です。武内先生は細菌学を専攻され、口腔内細菌が全身的な健康に与える悪影響という観点から予防歯科の啓発に取り組まれいる大変優秀な先生です。以前、歯科医師会の研修会でお話を聞いて「この予防歯科に対するアプローチは患者さんにとって非常にわかりやすく有益な考え方だ」と感銘を受け、是非裕デンタルクリニックに導入したいと考えていました。そんな折武内先生ご自身から「こんなセミナーやるよ」とお声をかけていただき、常勤衛生士たちと受講することにしました。

セミナーは歯周病細菌と生活習慣病(高血圧、脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病、骨粗鬆症など)の関係、システマチックな診療体系の作り方、口腔バイオフィルム(良い歯垢と悪い歯垢)の特性、咀嚼機能と保健指導・生活習慣是正と健康寿命延伸の仕掛けなどの総論基礎講義から始まり、効果的ハンドクリーニングの方法、高頻度・効果的・合理的歯科保健指導、初診から予防歯科へと誘う説明法などの実践講義とどれも大変勉強になる内容でした。

特に印象に残ったのは、「慢性持続性炎症が全身的な健康に与える悪影響」についてです。慢性持続性炎症とは体のどこかに軽度の炎症が継続的に存在する状態です。歯科の領域では無症状の初期歯周炎がそれに当たります。急激な腫れや発熱などの自覚症状があるほどではないものの、じわじわと常に歯茎に歯周病による炎症が存在すると色々な生活習慣病の原因になったり悪化させたりすると言うのです。例えば歯周病と糖尿病の関係についてご説明しますと、ご存知の通り歯周病は主に歯と歯肉の間に歯周病菌が増殖して起こる細菌感染症です。歯周病は痛みはほとんどありませんが進行すると歯を支えている骨が溶かされ、ついには歯が抜けてしまいます。その際、歯周病の慢性炎症によって血液中に侵入した炎症物質はインスリンの働きを悪くすることが分かっています。インスリンは食べ物から血液中に消化・吸収されたブドウ糖を血管内から体の細胞へ運び出す働きをしていますので、十分に体内に吸収することができず、血糖値が高くなってしまいます。

つまりお口のケアを疎かににして歯周病細菌が増殖してしまうと口の中の問題だけでなく、全身的な健康も損なわれるということなのです。こう言ったまだまだ患者の皆さんが知らない事実をしっかりお伝えすることにより、定期的に口腔ケアを受診する人がもっと増えてくれると思います。今後、裕デンタルクリニックでは今回学んだ「全身的な健康のための口腔ケア」に基づいた予防歯科をこれまで以上に内容を充実させて、当院に通ってくださっている皆さんの健康寿命の延伸に貢献して行きたいと考えています。

大和駅の歯科医院、裕デンタルクリニックでは神奈川県大和市のみなさまに最新の歯科医療機器を用いた専門的な歯科治療を行っています。